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3.栃木森林認証協議会-この1年を振り返って

(有)高見林業 代表取締役 齋藤 正氏

私たち栃木森林認証協議会は、林業者から製材・木工・建築業者など「川上から川下」までの関係者や大学関係者等からなるグループで、平成19年11月30日に設立し、認証木材の普及を通して環境を守るべく栃木県内で活動しています。いわゆる業界団体で構成されたものではなく、SGECやCOCを取得した会社が集まって立ち上げた協議会で、個人業者が提携して森林認証の輪をつくったものとしては全国初の事例と言われています。

平成20年5月に第1回通常的総会を開催し、今年度は一般消費者の方々を対象に、認証木材を知っていただくための広報活動を行っていくことを活動の柱とし、各種イベントに積極的に打ち出すこととしました。今回は、この1年間で私たちが取り組んできたことをご紹介させていただきたいと思います。

「もくもくまつり2008」でkickoff!
▲栃木森林認証協議会による一般消費者向け広報活動の様子(2008年)
初めてのイベントとして「とちぎ木材フェスティバル もくもくまつり2008」に参加しました。栃木県で行われる木材関係のイベントとしては最大級のもので、県内の関係者が集まり、チェーンソーアートや木工教室、木工品の販売、ゲームなど多種多様なブースが出展され、木製品や苗木を抱えた人たちで会場はにぎやかになりました。

私たち協議会では、認証材で出来たF1カー(大人も乗れる?)の展示&試乗&記念写真撮影とミニチュア版の販売、パンフレットの配布、パネル展示、木のダーツゲームを行いました。展示には、Foe Japan、SGEC、全国林業普及協会、全国林業技術協会、栃木県の協力を頂きました。ゲームの賞品には、認証材で出来たペン立てとミニチュアF1、切株を用意。ひっきりなしに人が集まり、予定の倍以上の賞品を放出しました。

初めての対外イベントは、いろいろ反省点はあるものの、大勢のお客様に見て、遊んで、楽しんでいただきながらPRできたかなと思っています。

「とちぎ住宅フェア2008」で業界にも熱くアピール!
▲栃木森林認証協議会による一般消費者向け広報活動の様子(2008年)
こちらも県内では大きいイベントで、ハウスメーカー、住宅設備メーカーなどのブースが並ぶ中、森林認証の普及を目指す私たちのブースは異彩を放ってました。

現在でも、5年間で日本と同じ面積の森林が破壊され、また、違法伐採がとどまらないなか、森林率が高い国でありながら木材自給率が2割弱である我が国は、世界でも有数の丸太輸入国となっています。貿易に国益を求める工業国たる我が国のしわ寄せが、地球上の森林を違法に喰い続ける一方で、自国の森林の伐採・利用を阻害しており、これらの問題を打破するためにも「生産者の責任」「消費者の責任」、地球環境の為にも「木材を選ぶ事が出来る」という事、その目印が「森林認証マーク」であることを、一般消費者の方々に訴える一方で、業界に向けてもメッセージを発信してきました。

今年のイベントテーマが「エコなマイハウス」ということもあり、エコカーや段ボールの家など多種多彩な物が展示されてましたが、「環境」という視点からか、当協議会の内容はイベント事務局からも注目いただきました。

私たちの想いをのせた「森林認証フォーラムin栃木」
平成20年12月15日、「森林資源の循環利用をとおして美しい栃木の森林を後生に引き継ぐために」というテーマの下、宇都宮大学を会場に今年1年の活動の集大成として開催しました。平日の、しかも師走の慌ただしい時期にも関わらず、100名近い方々に来場していただき、スタッフ一同、人心地がつけました。

まずは、協議会顧問でもあります宇都宮大学の内藤教授に「森林認証と持続可能な森林管理」と題して、認証システムの発足背景や日本の森林認証の現状、認証基準などを講演していただきました。内藤先生には、毎月開いている役員会(勉強会)でも森林認証に関するタイムリーな話題を講義していただいており、森林認証の効果として「木材市場における優位性(プレミアム)」、「社会に対する声明(シグナル)」「新たな知識の学習効果(ラーンニング)」という3つの観点について紹介されたことが印象深く残ったことから、講演の中でも是非取り上げていただくようお願いしてました。

続いては、「栃木県内における認証材の流通と課題」と題して、協議会メンバー(齋藤正、田村文宏、佐々木稔)のほか、消費者代表として認証材で家を建てられた箕輪匡子さんを交えてパネルディスカッションを行いました。

宇都宮大学の松英准教授がコーディネートするなか、林業者・製材業者・建築家・消費者さまざまな立場から、森林認証材に取り組んでみての感想や優位性、普及を進めていくことの意義・課題など、日頃感じていることを思い思いの言葉に託して訴えていきました。

最後は、特別コメンテーターとしてお迎えした大日本山林会副会長の箕輪光博氏から、川上と川下を結ぶしなやかなネットワークによる地産地消が地方活性化のカギとなり、主体性を持った取組が輝く時代になってくるとのコメントをいただきました。

このようなイベントによる普及活動のほか、ホームページの整備や森林認証・違法伐採・トレーサビリティなどを分かりやすく説明したチラシを作成するなど一般消費者に向けた普及ツールを開発する一方で、認証材を県の優良木材展示会に出品し、業界における認証材の意識向上を促すなど、各方面に対しアピールしてきました。

来年度はこれらの活動を続けるほか、森林認証に取り組む仲間を増やすためのセミナーや、現会員の従業者を対象とした管理者養成講座などを開催し、栃木県における森林認証の輪をさらに強いものにしていきたいと考えています。

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