違法伐採問題
「違法伐採」とは、その国の森林関連法規、ワシントン条約、ILO基準など国際条約に違反した行為の総称であるというのが、国際社会における共通認識です。違法伐採問題が注目されるべき最大の理由は、持続可能な森林経営を実現するために法律が定めている森林管理の詳細な規則が守られないことにより、森林の質 の劣化がおこり、税収の減収にもつながるからです。森林の質の劣化は、伐採者の森林へのアクセスを容易にするだけでなく、農地等他の用途に転換する絶好の 理由となります。違法な伐採が直接森林面積の減少を引き起こしている例も少なくはありませんが、強調されるべき点は、様々な違法行為が重なり森林の質が劣 化したことによって、その劣化が土地転換という更なる開発の脅威を引き寄せる結果になってしまうという因果関係が存在する点です。
「違法伐採」には様々な形態があります。大きく「(1)森林管理・伐採段階での違法行為」や「(2)加工・流通・輸出における違法行為」と2つに分けることができます。(1)で は、政府が発行する伐採権の賄賂による不正発給や、年間伐採許可量や伐採が禁止されている太さの樹木の伐採などの施業規則違反等があります。(2)では、(1)で 違法に切り出された木材を輸送するための輸送書類の偽造/不正取得や隣国への密輸等が挙げられ、これらの違法行為も「違法伐採」として同時に議論されてい ます。
