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樹種詳細
ウエスタンヘムロック、ベイツガ
(学名:Tsuga heterophylla/科目:マツ科ツガ属)
産地
【分布地域】
米国アラスカ州南東部〜カリフォルニア州北西部の太平洋沿岸、カナダ南東部〜米国アイダホ州北部の山地。
 
【主要産地】
カナダ、アメリカ
特徴
全体に桃色を帯びた白色〜淡い黄白色で、辺心材の境目ははっきりしない。木理は通直、肌目も緻密で国産のツガと比べても遜色がない。やや軽軟で加工性がよいが、割れやすく、腐りやすいので注意が必要。耐朽性は低い。
用途
・建築(一般、防腐土台・仮設・建具)、箱、パルプ
詳細数値
気乾
比重
収縮率(%) 強度(kg/cm²) 曲げ
ヤング
係数
保存性
柾目
方向
板目
方向
曲げ
強さ
圧縮
強さ
せん断
強さ
腐朽 摩耗
0.46 0.13 0.23 745 405 90 105 IV
伐採地の状況
北米太平洋沿岸の温帯雨林に分布している樹種。
分布域は北海道よりも高緯度であるが、暖流により冬でも温暖で、かつ年間降水量は数千mmに達するため、植物の生育に適した環境であり、生物多様性の高い世界的にもユニークな森林生態系を成している。そのため、世界自然保護基金(WWF)の「グローバル200」やユネスコ(UNESCO)の「生物圏保護区(Biosphere Reserve)」に指定されている。また、世界資源研究所(WRI)の「Intact Forest」にも未開拓の森林が残っている地域として示されており、極めて保護価値の高い森林であるといえる。
伐採方法は大部分が数十ヘクタールの規模でこのような未開拓の天然林を皆伐するものであり、生態系への影響は少なくない。伐採後は天然更新が可能だが、伐採前と同等の森林生態に戻るまで数百年かかり、一部では更新が不良な伐採跡も見られる。
違法伐採のリスクについては、アメリカ、カナダともに森林管理行政が機能しているのでほとんど無い。
生物種としての貴重性については、IUCNの「レッドデータブック」では「LR/LC]と評価されており、絶滅危惧リスクは無い。
産地から日本までの直線距離はおよそ7千km、太平洋を越えて運ばれてくる。
耐朽性は「小」であり通気性に十分な配慮をすることが必要である。

カナダ・バンクーバー島の伐採地
   

カナダ産の場合

サンプル

アメリカ産の場合

  最終更新日:2007/5/10
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