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フェアウッド世界のニュース 第66号 2010年2月2日

鳩山新政権の下、「ダム建設中止」や「事業仕分け」など、連日話題の施策が取り上げられていますが、森林分野においても注目すべき計画が昨年12月に発表されました。


★2009.12.10 農林水産省:木材利用推進計画を発表
農林水産省では、地球温暖化の防止や資源循環型社会の形成等に資する観点か ら、農林水産省を挙げて公共土木工事や補助事業対象施設等における木材利用 の推進やコピー用紙等木製品の導入に積極的に取り組むとともに、これを政府 全体の取組に広げ、さらには、地方公共団体や民間企業、消費者までに浸透さ せることを趣旨として「農林水産省木材利用推進計画」を策定した。
全文はこちら(日本語)
http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/riyou/091210.html

●2010.2.1 JATANリリース:ガンズ20裁判終結!タスマニア州政府FSC推進へ
オーストラリア、タスマニア州の伐採業社、ガンズ社が5年前に環境保護3団体17名に対して提起した裁判は、最終的にガンズ社がすべての訴訟を取下げる形で幕を閉じた。2009年3月には、ボブ・ブラウン上院議員やNGOウィルダネス・ソサイエティなどへの訴訟を取下げたガンズ社だったが、3名と1団体については訴訟を継続していた。ところが2010年2月2日に迫った審議の直前になって提訴を取下げた。熱帯林行動ネットワーク(JATAN)事務局長の原田氏によると「審議のためにすでにメルボルン入りしていた最後の被告人(市民活動家3名とヒューオン環境渓谷センター)に対して、原告のガンズ社は29日、15.5万豪州ドルの訴訟費用の支払いとともに和解を申し出た」とのこと。またタスマニア州政府は、タスマニア林業公社とガンズ社に対してFSC認証の取得を求めたことが明らかになった。先月、タスマニア州の一次産業・水資源大臣が来日しガンズ社のパルプ材を購入している日本の製紙企業と会合を行ったが、帰国後タスマニア林業公社と、ガンズ社に対してFSC取得を求めたようだ。
関連サイト・記事などはこちら(英語)
【ガンズ社によるプレスリリース】
http://www.gunns.com.au/Content/uploads/documents/Media%20Releases%202010/2010%
2001%2029%20Media%20Release%20-%20Gunns%20Settles%20Legal%20Case%20Against
%20Protestors.pdf

【緑の党のコメント】
http://greensmps.org.au/content/media-release/gunns-humiliating-defeat
【ガンズ20からのプレスリリース】
http://www.gunns20.org/node/185
【タスマニア林業公社とガンズ社に対してFSC認証取得について】
http://www.themercury.com.au/article/2010/01/27/124141_tasmania-news.html
http://www.abc.net.au/pm/content/2010/s2807061.htm

●2010.1.29 朝日新聞:トヨタ、フィリピンの植林活動で第三者認証取得
トヨタ自動車(株)は2007年9月よりフィリピンのルソン島北部に位置するカガヤン州ペニャブランカ町(マニラより北へ約500km)で取り組んでいる植林活動が、CCB基準ゴールド認証を取得(2009年12月20日付)したと発表した。トヨタは、認証によりプロジェクト設計の質の高さが証明され、かつ活動が着実に成果を上げていると判断し、同活動の第2期を本年8月から2013年7月までの3年間実施することを決定した。
※CCB:The Climate, Community and Biodiversity Project Design Standards
原文はこちら(日本語)
http://www.asahi.com/business/pressrelease/JCN201001290007.html

●2010.1.29 CPET:英国向け木材製品のほぼ85%が認証材に
英国国際開発省(DFID)の支援による木材貿易連合会(TTF)の調査により、2005~2008年の間に"認証"が随分進んだことが明らかになった。英国向け製品において認証製品はほぼ85%を占めるに至っている。伐採セクターにおいては、2005年にすでに80%を超えていて、2008年には83.9%と微増だったが、特に製品と輸入品とで劇的に上昇し、2005年に66.7%だったものが2008年には83.6%まで達した。2009年のデータでは、この数値はさらに上昇することが予測される。
同調査は伐採、製材、製品セクターにおける高い認証取得率は、需要からではなくて供給に起因していることを指摘している。他方、認証材の需要や認知についても改善が見られるため、各セクターの努力が報われていると見ている。
※CPET:The central point of expertise for timber procurement
原文はこちら(英語)
http://www.cpet.org.uk/activities-and-news/news%20stories/85-of-products-available-to-the-uk-supply-chain-are-now-certified
レポートはこちらからダウンロード
http://www.ttf.co.uk/Article/Detail.aspx?ArticleUid=9B635ADE-FB7F-45CB-8C8A-EB186AE06010

●2009.1.20 中国建築装飾網:2009年の家具輸出額、昨年比6%減少
中国海関(税関)の統計によれば、2009年1月~12月までの中国の家具の輸出額は253億2,900万米ドルで、昨年に比べ6%減少した。しかし12月の輸出額は30億9千万米ドル(昨年同期比10.8%増)で、11月に比べ26.56%上昇している。
中国海関総署が公表した2009年の対外貿易輸出入情況によれば、2009年の中国の対外貿易輸出入総額は2兆2072億7千万米ドルで2008年比13.9%の減少であった。そのうち輸出額は1兆2016億7千万米ドル(同16%減)、輸入額は1兆56億米ドル(同11.2%減)であった。輸出超過は1960億7千万米ドルで、34.2%の減少であった。
原文はこちら(中国語)
http://news.ccd.com.cn/Htmls/2010/1/20/20101208563886945-1.html

●2010.1.5 Walden Guitars:全量FSC木材のグリーンアコースティックギターを発売
Walden Guitarsは、昨今のグリーン消費への意識の高まりから、森林管理協議会(FSC)の認証を取得した、シトカスプルースや米杉(レッドシダー)などの木材のみを使用して生産されたMaderaシリーズのアコースティック・ギターの発売を開始した。
Walden Guitarsのチーフデザイナーのジョナサン・リーは「このシリーズの需要の増加が、世界中の森林認証の高まりを助長し、持続的な生活が可能になることを望む」と述べた。
原文はこちら(英語)
http://www.waldenguitars.com/news_2009_Madera.html

●2009.12.23 ForestIndustries.EU:EU理事会、違法木材輸入禁止を否決
2009年12月15日のEU農相理事会において、EU市場内で木材・木材製品を取扱う業者への規制に関する法案について議論された。この法案は、EU市場で木材を取扱うすべての業者に対して、違法材取扱いのリスクの最小化を要求するものである。
委員会は、違法木材・木材輸入禁止については否決したが、代わりにEUに流入する木材の認証ルール強化を含む違法伐採対策に合意した。法案ドラフトは年明けの欧州議会に提出される。
原文はこちら(英語)
http://forestindustries.eu/content/eu-council-rejects-ban-illegal-timber-imports-flegt
関連記事:
EU理事会、違法伐採対策規則案を否決─欧州議会に差し戻し、再審議へ
http://biodiversity.envix.co.jp/2009/12/eu-illegal-logging-20091216.html
欧州議会、違法伐採対策法案を可決─サプライチェーンの全ての企業が責任を共有
http://biodiversity.envix.co.jp/2009/06/eu-illegal-logging-2009614.html

●2009.12.22 農林水産省:中国での再植林活動をCDM案件として承認
農水省は、慶應義塾大学から申請のあったCDM事業が「京都メカニズム推進・活用会議」に承認され、日本政府の正式なプロジェクトとなったと発表した。今回承認されたのは、同大学が申請した中国遼寧省康平県における砂漠化防止小規模再植林プロジェクト(370.98ha)。クレジット獲得期間の20年間(2003年1月1日から2022年12月31日)でCO2換算合計23,055トンのCO2吸収量が見込まれている。
原文はこちら(日本語)
http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/kankyo/091222.html

●2009.12.15 WWFマレーシア:責任ある林業に向けたタアン・ホールディングとの協力
タアン・ホールディングはマレーシア、サラワク州の企業として初めてWWFのグローバル・フォレストアンドトレード・ネットワーク(GFTN)に参加し、持続可能な森林管理と段階的な森林認証取得について、WWFマレーシアとの覚書に署名をした。今後同社は、独立した認証機関を指名し、森林管理の現状についてアセスメントを実施する。タアン会長のAbdul Hamed Sepawiは「世界の林業界は環境配慮と品質の両立した製品の供給が急激に要求されるようになっている。銀行や金融機関も含め、企業に対して責任ある方法で事業を実施するよう求めている」と述べている。
原文はこちら(英語)
http://www.wwf.org.my/?10020/Ta-Ann-and-WWF-Malaysia-Work-Together-in-Responsible-Forestry

●2009.12.10 中国林業新聞網:綏芬河(スイフンガ)のロシア材輸入量が倍増
中国黒竜江省・綏芬河港の最新統計によれば、2009年1月から10月までの同港の製材輸入量は30万m3に達し、2008年の同時期に比べ201%増となったことが明らかとなった。輸入総額も6,220万米ドル(同162%増)を超え、綏芬河は全国最大の製材集散港の一つとなった。
大連や青島、広州、上海、北京向けの製材の大半は同港から運ばれている。流動的なロシアの木材市場に対応するため、綏芬河市内の木材企業はすでにロシア極東地区等で産業調整を行っており、かつて主要な輸入品であった原木は製材及び半成品に取って代わられている。
原文はこちら(中国語)
http://www.greentimes.com/green/econo/mcgy/mchq/content/2009-12/10/content_72223.htm



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