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第3回フェアウッド調達研究会 開催報告
 2007年9月6日、午後2時より、(財)地球・人間環境フォーラム(GEF)会議室で 「第3回フェアウッド調達研究会」を開催しました。
 今回は「欧州の違法伐採政策や企業の調達対策の最新動向」をテーマにフェアウッド事務局の中澤 健一(FoE Japan)が「違法伐採問題に対する国際社会の対応とEUの政策」、同じく事務局の坂本 有希((財)地球・人間環境フォーラム)が「欧州各国の木材公共調達方針と企業の調達事例」と題した報告を行いました。

 中澤は、途上国の貧困格差の拡大、マフィア経済の発展、不公平な森林利用権分配が森林の法施行とガバナンス不全を引き起こしていることを指摘しました。そして、その背景に途上国での海外資本・援助による資源・インフラ開発があることを述べました。
 さらに国際市場の需要と違法材貿易の無規制が違法伐採を加速させることを述べ、違法伐採問題をFLEGT(Forest Law Enforcement, Governance and Trade)の問題として国際社会の重要課題であると説明しました。

また、違法伐採問題と温暖化問題の関係も説明し、森林の喪失を抑制する方が植林するよりも効果があり、違法伐採対策がより重要になるとしたスターンレビューなども紹介しました。
 さらに、国連やG8などハイレベルの議論で進む違法伐採問題への対応を時系列的に紹介し、消費側での責任意識の広がりに伴い、具体的な対策が広がっていることを解説しました。

 最後に、欧州連合(EU)の違法伐採対策について、2003年に公表されたEU-FLEGT行動計画を中心に解説しました。EUはインドネシアやマレーシアなど主要な生産国とのVPA(自主パートナーシップ協定)締結を目指し、生産国を技術的・資金的に支援しつつVPA対象国から合法証明材のみを輸入する木材ライセンス制度を導入しようと試みています。
 この木材ラインセンス制度が成立するには、生産国での@合法性の基準A基準への遵守を検証するシステムB森林から輸出地点までの追跡システムC輸出許可制度D全ての運用状況の第三者モニタリング−が必要になると分析しました。そして、VPA対象生産国が木材ライセンス制度をクリアすること、EUが技術・財政支援することで合法木材への需要増加につながることを説明しました。

 EUが国際的な制度づくりでリーダーシップをとるなかで、日本の輸入業者も将来的にはEUの木材ライセンス制度で合法が証明された木材を要求できることなどを結論として報告を締めくくりました。


 坂本は、FLEGTへの対応が森林や生物多様性の保全、持続可能な開発の実現に不可欠のものであるという認識のもとで、具体的な取り組みが進んでいる事例として、英国を紹介ました。
 英国の政府木材調達では、合法性は入札可能な最低限の要求事項であり、木材の持続可能性を証明した入札業者を優先する点、調達担当者や納入業者にアドバイスをする専門機関CPET(Central Point of Expertise of Timber Procurement)を設置している点で高く評価できるとしました。

 そして、合法性、持続可能性を示す証拠が認証制度(カテゴリA)と認証以外(カテゴリB)に分けられることを説明し、カテゴリBではサプライチェーンを明確にすることがクライテリアになっていることを紹介しました。
 次に英国の企業の調達事例を2つ挙げました。輸入業者を会員とするTTF(英国木材貿易連盟)が、政府調達に対応するためのツールとして2005年に策定した「責任ある調達方針」(RPP)を詳しく解説しました。RPP(Responsible Purchasing Policy)には@企業方針の策定AプレスクリーニングB質問表の送付Cサプライヤーの評価DサプライヤーへのフィードバックE管理レポートの作成−の6ステップがあり、TTFガイドラインに沿って手続きをすると、サプライヤーおよび調達製品のリスク評価ができるようになっています。

 最後に、木材調達方針の実施のポイントとして、@調達木材の潜在的なリスクを確認することA最低限木材生産地までのサプライチェーンを確認することB木材生産における合法性/持続可能性を判断する自らのクライテリアを持つことCそれらクライテリアに従って評価・証明するシステムを持つことによって、違法伐採問題をクリアしていることをマーケットに示すことが必要だと結論付けました。さらに違法伐採対策の本来の目的が、持続可能な森林管理と地元コミュニティへの公正な利益還元であることを強調して報告を終了しました。

 報告終了後のディスカッションでは、(財)地球環境戦略研究機関(IGES)研究員のロペス=カセーロ氏から欧州と日本の政策の比較について発言がありました。また、EUの取組みに対する日本の対応や、現在の認証制度の課題など活発な議論が交わされました。

 第4回フェアウッド調達研究会は、10月4日(木)、「フェアウッド調達のためのツールの紹介(森林認証など)」をテーマに(財)地球・人間環境フォーラム(GEF)会議室で開催します。
【第4回研究会 開催日・テーマ】
10月4日(木)
 フェアウッド調達のためのツールの紹介(森林認証など)
 〔プログラム〕
  @ フェアウッド調達のいろは
    〔フェアウッド事務局 中澤健一〕
  A 森林認証制度の比較と分析
    〔フェアウッド事務局 安井静〕
  B ディスカッション
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