フェアウッドマガジン
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第13号
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フェアウッドマガジン 第13号 INDEX July 2005
1. 「今、我々が出来ることは何か?」
〜智頭杉印鑑の商品化で国産材の利用促進と外材の輸入削減を〜(後編)
前編では、印章業界の現状とトレーサビリティの重要性を認識するまでの背景について説明いただきました。後編では、どのようにして課題点を克服していったのか、その成功秘話を紹介していただきます。((株)永江印祥堂 営業企画室 福間 敏之 氏)
2. シリーズ「森林認証制度のいま in 日本」 第1回 PEFC(前編)
世界のトレンドとなりつつある森林認証制度を日本国内において積極的に普及している各団体の制度と取り組みについてシリーズで紹介していきます。 第1回は、NPO法人PEFCアジア・プロモーションズ事務局長の武内晴義氏からPEFCとPEFCアジア・プロモーションズについてご紹介いただきます。(NPO法人 PEFC アジア・プロモーションズ 事務局長 武内晴義 氏)
3. 欧州木材調達事情 第3回
サプライチェーン構築〜森と買い手をつなぐ熱帯林トラストの取り組み〜
これまでの2回は、積極的に独自の木材調達方針を導入している企業の例を紹介しましたが、今回はそうした調達方針に沿った企業の原料調達を現場にてサポートしているNPO団体の取り組みを紹介します。(フェアウッド・キャンペーン事務局)
1.「今、我々が出来ることは何か?」
〜智頭杉印鑑の商品化で国産材の利用促進と外材の輸入削減を〜(後編)
(株)永江印祥堂 営業企画室 福間 敏之 氏
前編からの続き
品質へのこだわり その1 〜杉材の特徴
次に、印鑑の形状加工を試みた。従来、杉は柔らかく、年輪目(早晩材)に、夏に成長した夏目と呼ばれるもろいスポンジ状の部分(早材)と、冬に成長した冬目と呼ばれる堅いプラスチック状の部分(晩材)を持ち、その密度差が非常に大きいためため、印鑑として必要な印面の堅さと均質性を満たすことができないとされてきた。

製品ラインアップ
図1 智頭杉印鑑のラインアップ

また、印鑑の形状で最もポピュラーである円柱や瓢箪形、角柱等に加工する際に、もろいスポンジ状の部分(早材)がポロポロと欠けてしまうという問題点もあった。木材に詳しい木材メーカーに相談したところ、「針葉樹の円柱加工など不可能」といわれるほど、針葉樹を用いた印鑑の形状加工は無謀なことらしい。

一方、建築材や木工品にとっては、針葉樹の持つその密度差は、弾力性や防音性、調湿機能面で価値を高めている。建築材や木工品にはプラス要素となる針葉樹の密度差も、緻密性が必要不可欠とされる印鑑には、マイナス要素であり、針葉樹全般が、印鑑に適していないということになるのだ。

現在まで、杉を含む多くの針葉樹が印鑑に使用されなかったのは作らなかったのではなく、事実上作れなかったのだ。
品質へのこだわり その2 〜圧密化加工という特殊技術
しかし我々は、残された可能性と「必ずできる」という強い信念を持ち続け、商品化を諦めなかった。 それは、鳥取県産業技術センターの、年輪目(早晩材)の密度差をなくし、比重を高めることのできる「圧密化加工」という特殊技術に出合ったからだ。 この技術の特徴は、高圧水蒸気を用い、薬品を一切用いず水と熱のみで木材を圧縮形成できる点にある。

鳥取県産業技術センターの協力を仰ぎ、不可能を可能に変える挑戦ともいえる共同開発が開始した。まず、木工品の製造時に発生する端材板を材料とし、ブロック状に加工する。 それをステンレス製の治具内にセットし、高圧高温処理機にて圧密化加工を施す。

圧密化加工とは、高圧高温処理機内で杉ブロックに120℃の蒸気を当てながらプレス加工を行い、再度180℃(10気圧)の飽和水蒸気を当てることによって、圧縮形状を永久固定することが可能となり、 年輪目(早晩材)の密度差を減少させ、極めて少なくし、比重の高い圧密ブロックを作成する特殊技術である。

そして圧密化加工によりできたブロックは、材に負担をかけない自然乾燥を基本とし、その重量変化と含水率を約3〜5ヶ月間に渡り細かく測定し、一定基準値を満たしたものより、印鑑の形状に加工する。 この過程を踏むことで、印面の堅さ、均質性に関して、緻密な木質で加工性に優れている柘と同等の品質を得ることが可能となるのだ(注1)

注1 鳥取県産業技術センター、永江印祥堂 営業企画室の調べによる

そして、上記の圧密化加工から乾燥まで、数々の試行錯誤とトライ&エラーを重ね、印鑑の形状加工まで駒を進めることができた。 現段階では、木肌が剥き出しで表面に艶がないため、表面保護効果とクオリティーの向上を考慮した艶出し作業の課題が残っているものの、 無謀と思われた針葉樹を用いた印鑑の形状加工は成功した。

弊社の印章の知識と、鳥取県産業技術センターの技術の力が融合し、不可能を可能に変えることができたのだ。
品質へのこだわり その3 〜人体に無害であること
残された課題である表面保護と艶出し作業、すなわち、品質、外観、そして質感の全てを考慮した特殊な艶出し作業といえる。我々は、その艶出し作業にも人体に無害であることを重視し、印鑑に下記の創意工夫を施した。

圧密化加工技術の特徴である「薬品を一切用いず、水と熱のみで圧縮形状を永久固定出来る」ことを活かし、バフと植物の油より作った人体に無害なワックスにて1本1本丁寧に磨き仕上げを行った。 これにより、高級感溢れる褐色と、杉の持つ優美な木目が際立った趣のある上品な印鑑となった。

材料と品質、この大きく分けた2つのこだわりと、数々の試行錯誤により、トレーサビリティが明確である国産天然材を100%活かしたエコロジーな印鑑が完成した(注2)。まさに、時代のニーズに呼び起こされた印鑑の誕生である。

注2 鳥取県産業技術センターとの共同開発(現在、特許出願中)
現在の状況と今後の展開
国産材の利用促進に重点をおいた「県産材の利用促進印鑑」は、2004年12月に東京ビックサイトで行われたエコプロダクツ2004や、弊社の親会社である三菱鉛筆の商品展示会等で、各県の官庁関係者やエコに取り組む団体等との情報交換を行い、非常に高い評価と関心をいただいている。 現在、各県よりサンプル作成の依頼を受けており、各県より持ち込まれた県産の杉に厚密化加工を施した印鑑サンプルを作成中である。

また、木工品を製造する際に発生する端材を再利用した「木工品端材の再利用印鑑」は、杉で有名な鳥取県智頭町産の杉の端材を材料としていることから、名称を「智頭杉(ちづすぎ)」とし、本年1月より永江印祥堂と三菱鉛筆の販売ルートで全国販売を開始している。

今後の展開として、少しでも早く市場にこの商品を広め、人々の再利用及び、エコロジ−に対する意識を高めるため、印章メーカーへ「印材」としての供給も検討中である。
最後に
環境問題全般に通じる問題でもあるが、経済を動かす原動力である「エゴ」と地球環境に負担をかけない「エコ」のバランスを考慮しないといけない時代である。

今回「智頭杉印鑑」が商品化できたのは、特殊技術との出合いもさることながら、地球環境の現状を他人事ではなく自分の事と真剣に受け止め、日々できる事は何かについて追求した賜物であると自負している。今後も、地球環境のために「今、我々ができることは何か?」をこれからも追求し、それに伴う新しい商品やシステムを開発し続ける。
> 印鑑用木材についての参考資料(農林水産消費技術センターのHP) こちらから
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2.シリーズ「森林認証制度のいま in 日本」 第1回 PEFC(前編)
NPO法人 PEFCアジア・プロモーションズ 事務局長 武内晴義 氏
PEFC森林認証プログラムの歴史
PEFCロゴ 20世紀の後半から深刻化した世界の森林の減少、枯渇に対処するため、1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議では持続可能な森林管理が大きなテーマとなったが、PEFC発足の原点はここに遡る。

この会議のフォローアップ行動計画として参加各国は、同一や類似の樹種を共有する国が集まってその地域の森林に相応しい持続可能な森林管理の基準・指標を策定した。ヨーロッパでは1990年に始まる欧州森林保護閣僚会議で、すでにこの動きが始まっていたが、1993年のヘルシンキ会議で策定された4つの決議がその後追加、改訂され、現在ヘルシンキプロセスと呼ばれる持続可能な森林管理のための6基準、27指標が策定された(注3)

図2 PEFCのロゴ
(出所:PEFCアジアプロモーションズWEBサイト)

注3 ちなみに日本が参加するのはモントリオールプロセスと呼ばれる政府間プロセスであり、日本の森林認証規格である緑の循環認証会議(SGEC)の基準はこれに基づいている。

こうした動きを背景に1999年6月にヘルシンキプロセスの基準をベースに成立したヨーロッパの11カ国の森林認証規格がPan European Forest Certificationの名の下に参集し、 互いの規格を認知し合うツールとして本部をルクセンブルグに置くNGOとしてPEFC森林認証プログラムが発足した。

その後、このPEFCの制度や理念に賛同して他のヨーロッパ諸国や非ヨーロッパ地域(南北アメリカ、アジアなど)の森林認証規格からの参加が急増したため、 PEFCは2003年11月の総会で正式名称を現在のProgramme for the Endorsement of Forest Certification Schemes(PEFC森林認証プログラム)に改めた。

2005年5月現在、PEFCに参加する森林認証規格は最新のメンバーであるロシア、アフリカからの参加国ガボン、東欧のスロベニアを加えた30カ国に及び、その内18カ国は相互の承認を済ませている。2005年5月現在のPEFC総認証森林面積は約1億2,200万haであり、これは森林認証面積では世界最大の規模である。
PEFCの特徴
PEFCは外部の特定の団体が独自に策定した基準を用いるのではなく、各国政府が共同で策定した政府間プロセスの基準を使って各国のステークホルダー(環境団体などを含む関係者)が自ら設定、運営し、これをお互いに認知し合うと言う点が特徴である。 ここには、森林の持続可能な管理のための条件は、そこに住む住民が一番よく知る立場にあるという信念がある。

こうして、すべての参画者が平等に扱われ、透明なプロセスを経て、環境と産業とが共に繁栄できるバランスのとれた認証制度ができあがった。 だが「持続可能な改善」はPEFCの信条であり、現状を完成したものとは考えず、常に改善を目指す努力が継続されている。

全地球的規模で森林を守ろうという目的の達成のためには、世界各国の政府がリードして自国の規格を立ち上げ、これを国際基準に適合させるというシステムは、非常に有効な手立てとなるのではないかと思われる。 PEFCのアプローチはこの点で大いに貢献できる。森林の枯渇を防止するには、アプローチが異なるPEFCや森林管理協議会(Forest Stewardship Council, FSC)などの現存する認証制度が上手く組み合わされて利用されるのがベストかもしれない。
PEFC森林認証プログラムの現状
各国の森林認証規格は、PEFC評議会に参加することから始めて、最終的にはPEFCの相互承認を目指す。 30カ国の規格の段階別の内訳はPEFC参加・相互承認済みが18カ国、参加・相互承認待ちが12カ国である(注4)

注4 30カ国の規格の段階別の内訳は2005年5月現在。詳細は下記サイトへ。
http://www.pefc.org/internet/html/members_schemes/4_1120_59.htm

相互承認と言うものの、そのプロセスは決して簡単なことではなく、現実には専門コンサルタントが半年以上を費やして、綿密かつ厳格にPEFCの要求事項との適合性を審査する大変な作業である。

非ヨーロッパ圏からは7カ国が参加しており、今後の更なる増加が見込まれている。また、アメリカ、ブラジルなどの相互承認も近々に見通され、日本への木材主要輸出国からのPEFCロゴつきの製品の供給の増加が予想される。
PEFCアジアプロモーションズの活動
PEFC森林認証プログラムとは、それ自体が独立のNGOであるPEFC評議会の傘の下に、それぞれが独立したNGO団体であるPEFC各国森林認証制度が参加結集した組織である。同様に、2003年11月に設立されたPEFCアジアプロモーションズも独立NPOであり(NPO法人登録は2004年9月)、PEFC評議会やPEFC各国認証管理団体のフルサポートの下に、日本、中国、その他のアジア市場を念頭においてPEFC森林認証プログラムのPRやプロモーションを展開している。

ヨーロッパ諸国の森林関係者や森林保護に関心を抱く団体の間で自発的に発足したPEFCはコストエフェクティブ(低コスト)な森林認証制度の実現を目指しており、必要最低限の資金や人的資源で運営している。その発展がヨーロッパ内に留まっているうちはそれで十分だったが、徐々に非ヨーロッパ圏からの参加が増えてくると、PRやマーケティングなどの普及活動なしでは市場における認知度が不十分なケースが発生してくる。

日本はその良い例で、この分野で先行するFSCについては知っていても、PEFCは知らないと言う状況になっている。PEFC参加に関心を抱く日本の森林認証規格がない状況においては、誰もこの役を果たす者がいない。

一方、日本は木材、紙など林産物の一大消費輸入国であり(注5)、PEFCのロゴをつけた原材料や商品がすでに流入しており、その量はさらに増加することが見込まれる。そこで、海外のPEFC認証企業や認証を目指す団体・企業は日本におけるPEFCの普及を図る組織の設立のニーズを感じ、PEFC評議会とそうした団体がイニシアティブをとって、PEFCアジアプロモーションズの設立となった。今後、日本やアジアにおけるPEFCブランド力の強化を通じて世界中の森林保護への貢献を目指す日本や海外の企業、団体、個人などから会員としての参加や支援を広く募って行きたい。

注5 2003年の用材国内供給の82%は輸入によって賄われている

PEFCアジアプロモーションズの活動としては、日本語によるPEFCの概要パンフレット、PEFCの要求事項が盛り込まれたテクニカル文書や汎ヨーロッパ施業ガイドラインの日本語訳、日英二ヶ国語のインタネットサイト、プロモーションDVDなどを作成し、これを、DM、セミナー、展示会など各種イベントの開催やイベントへの参加等を通じて配布し、また、PEFC森林認証プログラムについての各種問い合わせへの返答、PEFC評議会とのコミュニケーションの取り次ぎ、PEFC認証に関わるアドバイスなどを通じて、PEFC森林認証プログラムの知名度アップに積極的に努めている。

次回は、PEFCアジアプロモーションズの今後の課題と展望について紹介していく。
> PEFCサイト http://www.pefc.org/internet/html/index.htm
> NPO法人 PEFC アジアプロモーションズ http://www.pefcasia.org/index.html
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3.欧州木材調達事情 第3回
サプライチェーン構築〜森と買い手をつなぐ熱帯林トラストの取り組み〜
フェアウッド・キャンペーン事務局
企業によって設立されたNPO
スイスに本部を置く非営利団体(NPO)熱帯林トラスト(Tropical Forest Trust, TFT)。この団体は、ベトナム製のガーデニング家具を卸販売していたデンマークのScanCom社が、NGO等によるキャンペーンの対象になったことをきっかけに、合法性&持続可能性を証明できるサプライチェーンの構築を目的として顧客の小売企業らとともに1999年3月に設立した団体です。 TFTロゴ
図3 TFTのロゴ
(出所:TFTのWEBサイトから)

TFTは会員制で、製品を最終消費者に販売する購入企業会員、木材製品の生産や流通に関わる供給企業会員、そしてTFTの支援を受けて森林管理協議会(Forest Stewardship Council, FSC)の認証取得に向けて森林施業を改善する生産企業会員により構成されています。現在会員数は30数社ほど。第1回でご紹介したB&Q社もTFTの会員企業です(フェアウッドマガジン第8号参照)。

活動資金は主に会費と、会員企業が取り扱う木材の本船積込渡し(free on board, FOB)価格(注6)の2%、または銀行保証(Letter of credit, LOC)の2%から得ています。2004年度の実績で事業規模は約2,000万米ドルに達します。

注6 本船積込渡し(free on board)と呼ばれ貿易取引で多く用いられる条件の一種。この条件では買い手が手配した船に、約定品を積み込むまでの費用と危険を売り手が負担する。
非認証機関によるユニークな認証制度普及活動
TFTの活動目的は、熱帯林におけるFSC認証森林の面積を増やし、FSC認証された熱帯林からの木材・木材製品をTFTの会員に供給すること、つまり会員企業の環境配慮型木材ビジネスを推進することにあります。

中心的な事業はマレーシアとベトナムに構える現地事務所を基点に会員企業のニーズを満たす適切な供給先を見つけ出し、FSC取得へ向けた改善を支援すること。

木材の生産企業にFSC森林認証の取得意思を確認したところで、TFTとの覚書を交わし、FSC認証基準に照らし合わせ、彼らの森林施業上の課題点を洗い出した上で、FSC森林認証取得までの明確な行動計画を策定し、その過程を総合的にサポートしていくのがTFTの森林管理プロジェクト。同時進行で、その生産企業と取引関係を持ち木材を加工・流通させている企業にも働きかけ、加工・流通過程での分別管理の認証(Chain of custody, CoC)取得も支援します。

こうした山側から下流まで一貫してサポートしていくことにより、合法性&持続可能性を証明できるサプライチェーンの構築を目指していきます。TFTの活動は、森林認証制度の推進・普及を、非認証機関がビジネスベースで取り組んでいる点でとてもユニークな取り組みと言えます。
FSC認証製品のさなぎ? 〜TFT承認製品
TFTの会員となった生産企業は、TFTの提示するFSC認証取得に向けた行動計画に沿って森林経営の改善に取り組んでいくわけですが、その過程においては製品はまだ認証されていませんからFSCの表示はできません。その代わりにTFTが承認する製品としてTFTのロゴをつけて出荷します。計画どおり経営改善が進めば、いずれはFSC認証製品として流通することになるので、いわばFSC製品のさなぎのようなものです。

TFTは購入企業会員の意向を受けて、TFTの責任のもとに生産企業会員の製品を承認しています。したがって、ロゴは違うものの、認証取得へ向けた途中の過程においても会員間のビジネスは継続することになります。つまり購入企業会員がTFTを介して生産企業会員のFSC認証取得を支援している図式です。生産企業会員にとっては、注目すべきインセンティヴになります。

TFTでは生産企業と購入企業の間でのビジネスを認証普及の最善のツールとして捉えています。持続的な環境配慮型木材ビジネスのための投資として購入企業会員がTFTの活動に出資するとともに、自らの調達の影響力を生かして生産企業の能力を高めていき、その結果として森林劣化・減少に貢献していくという現実的な手法をとっています。

これまで、TFTの活動はベトナム、マレーシア、ラオス、インドネシア、そしてコンゴに及び、その活動対象森林面積は、自然林(Natural forest)が1,669,900ha、チーク(Teak)人工林が45,000haです(注7)。このうちFSC認証取得を達成した森林はマレーシアのPerak ITC Sdn. Bhd(PITC)が管理するメランティ、メルバウなどの自然林9,725haと、インドネシア・スラウェシ島のKoperasi Hutan Jaya Leastari(KHJL)の管理するティーク人工林152haです(注8)

注7 TFTのWEBサイトから(2005年7月5日現在)
http://www.tropicalforesttrust.com/projects/projportfolio.htm
注8 FSCのデータベースサイトから(2005年7月5日現在)
http://www.fsc-info.org/
森と買い手をつないで森林保護・保全
歴史的に熱帯諸国では、その土地由来の慣習的手法により森林管理がなされてきたため、先進諸国に見られる総合的な森林管理の概念が十分に定着するには時間がかかります。 したがって熱帯林におけるFSC認証取得までの道のりは概して険しく、資金的・技術的支援のみならず、森林管理の人材育成を含んだ長期的なサポートが必要とされています。

しかし、多くの公的機関による森林管理向上支援に見られる傾向として、1)支援の継続性がない、2)開発事業の最も効果的なインセンティブである十分な経済的利益を作り出せていない、などが挙げられます。

したがってTFTのように、ビジネスを継続させながら段階的に改善していく取り組みは、上記の問題点も克服されており、認証取得への意欲が低い森林管理者にとって大変効果的だと言えます。

これまで様々な国際機関によって取り組まれてきた森林劣化・減少問題。しかしながら効果的な解決策・手法はいまだ見られません。このシンプルで実際的なTFTの取り組みは、その解決の糸口になるでしょうか?
> 熱帯林トラスト(Tropical Forest Trust, TFT) http://www.tropicalforesttrust.com/
※ TFT設立の背景についてはTFTが発行したGood Wood Good Businessも参照ください(日本語版もあります)。 http://www.tropicalforesttrust.com/reports-docs/reports.htm
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これまで、22名の各方面の方々からご賛同をいただいております(2005年6月30日現在)。よろしくお願いいたします。http://www.fairwood.jp/campaign/
発 行 : フェアウッドキャンペーン事務局 http://www.fairwood.jp
編 集 : 坂本 有希/三柴 淳一
(c) 2002 FoE Japan.All RIghts Reserved.