フェアウッド・パートナーズ
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 2003年
プレ創刊2号(5月)の記事
『南洋材は使わない〜カタログハウスの商品憲法』 に対するコメント

※南洋材(熱帯材)の取り扱いについて

カタログハウスでは、「南洋材産出7カ国及びアマゾン川流域の自然林を扱わない」理由として、熱帯地域の自然林の管理が十分に行き届いていないことを挙げています。熱帯林の破壊に意図せず荷担してしまうことを懸念しての対策です。
フェアウッドキャンペーンでは、同社の木材の原産地を追跡する努力や追跡する上での困難な点についてお話を伺い、上記の記事をまとめましたが、これに対して読者から次のようなご意見を頂きました。

> 熱帯の自然林の管理が十分でないことは残念ながら
> そのとおりの現状だと思います。
> ただし、産地国でも色々努力もしていることろであり、
> FSC認証された、森林もわずかですが出ています。
> (南洋材産出7カ国とアマゾン川流域の中にもあります)

この点について、カタログハウス・千葉さんに伺ってみました。
(以下フェアウッド事務局の質問から抜粋)
> 確かに途上国の貧困対策や発展を考えた時、全ての南洋材を排除してしまうことで、
> 現地住民の収入の道が閉ざされてしまうことにもなりかねません。持続的な森林管理
> を進めるためにも、違法伐採材など持続不可能な伐採木材のみを排除し、南洋材で
> あっても認証木材であれば活用していくのが望ましいことではないでしょうか?違法
> 伐採材の排除には識別上の困難、また認証木材の利用には消費者の認知、など一社の
> みで取り組むには容易なハードルでは無いとは思いますが、環境対策について日本の
> 小売業をリードする貴社だからこそ、このような期待をせずにはいられません。

この質問に対して千葉さんからご回答を頂きました。
>(同社の南洋材の取り扱いについて)ひとつ大きな誤認があるようです。
> 「南洋材の排除」は正確な表記ではありません。「南洋材産出7カ国及びアマゾン川
> 流域の自然林を使用した商品を扱わない」が正確な表記です。弊社では、持続可能な
> 南洋材は使用しております。ラバーウッド、メルクシパイン等です。弊社でも現状の政
> 策がベストとは考えておりませんが、流通の現場において「違法伐採材の識別」は、
> 困難というより現状、有効な対策を持ち得ません。FSCに関しても認証材の樹種によ
> り、加工、強度の点で家庭用品の素材として採用できないケースも多々あります。
> むしろ、そういった理由から、今後は外材に依存しすぎず十分に管理された森林の
> 国産材で魅力ある商品づくりをしていくことが重要ではないかと、考えております。

熱帯林においても、徐々にですが森林認証を取得するなど、持続的森林管理に向けた様々な取り組みが始まっており、消費国の側でもこの動きを支援していかなければなりません。違法伐採材を排除しつつ持続的管理をされた森林からの木材利用を推進していくことで、森林保全と現地の発展につながるようにして行くべきでしょう。

しかしながら、頭ではわかっていても、実際のアクションにつなげるには、まだまだたくさんのハードルがあるようです。商品開発の現場で、厳しい目で原材料を選別している千葉さんの言葉から、その苦労がうかがえます。

同社の原材料流通の追跡に対する努力は、木材産地の識別と違法伐採材の排除へもつながる大きな可能性を持っています。しかしながら、販売業者だけの努力では、世界の森林を違法な伐採から救うことはできません。私たち一人一人の消費者が、木材の生産に関心を持ち、環境や現地社会への影響を無視して不当に安い値段で取引される木材を使わないようにしなければならないのです。

また、フェア・ウッド・キャンペーン事務局としては、以上のような経緯を踏まえて、当初の記事の見出し「南洋材を使わない〜カタログハウスの環境方針」という記事の見出しを「商品選択に厳しい環境の目〜カタログハウスの商品憲法」に訂正いたしました。本来のカタログハウス社の意図とは違う印象を与えるきっかけになったこと、お詫び申し上げます。

 2005年

第11号(2月)の記事
・『違法伐採対策とWTOルールの壁:政府、企業、消費者の連携で「疑わしき木材」を監視せよ(前編)』 に対するコメント

1.「木材のセーフガード措置を求めて活動してきた日本の木材関係業界とそれに後押しされた政治家が、外材の輸入制限の口実に違法伐採対策を利用しようと方向転換したこと」という記述について

 木材業界がセーフガード(SG)を求めていたのは、国内産スギ・ヒノキと競合するアメリカ、カナダ材などの針葉樹材です。明らかに違法伐採材が流通していると考えられたのは南洋材ですが、南洋材は国内に競合するものがないので、 SGが発動され、輸入制限されても誰も得をしないものと思われます(輸入量が減少している現状ではSGは絶対に発動されないでしょう)。したがって違法伐採を口実にした南洋材の輸入制限とSGによる輸入制限とは別次元の問題ではないかと思います。
 政府としては、国際社会の一員として、また木材消費国として、この問題の重要性を認識し、積極的に取り組むようになったものと聞いています。
 木材業界がこの問題を積極的に取上げたのは、業界としての考え方を明確にし、卑しくも反社会的活動は慎むべきであるという業界論理の確立とその指導を目的として始まったものです。まして木材業界が木材輸入制限を可能にするため、違法伐採問題を利用するなどありえません。 たとえ利用したとしても上記のとおり木材需要の拡大や価格の上昇にほとんど影響を与えないと考えています。

2.「持続可能な森林経営に関する国際的な議論が1990年代後半以降停滞する中で、先進国政府や環境NGOが、問題の所在がわかり易い違法伐採問題に重点を置き始めたこと」という記述について

 経済社会には景気変動があるのは当然でして、その変動の中で「持続的」の議論の頻度や強弱はあるのは自然なことと思います。それを「停滞」と言えるのでしょうか。まして政府もNGOも違法伐採問題が喫緊の課題と考えただけであり、著者が考えているように問題を矮小化したり、 すりかえた訳ではないと思います。むしろ一番難しい問題で、喫緊の課題として取り組まざるを得なかったと理解しています。なぜなら、未だに解決策が見出せないでいるのですから。

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