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パプアニューギニアの森林

パプアニューギニアはオーストラリアの北165km、赤道の直ぐ南に位置する世界で二番目に大きいニューギニア島の東半分と周辺の600以上の島々からなる国です。標高3,000m~4,500mの山岳地帯がニューギニア島の中央を東西に走り、北西部のセピック河流域と南部のフライ河流域には湿地帯が広がり地形、気候ともに変化に富んだものとなっています。

インドネシアの森 概況
国土総面積は約46万平方キロメートル(日本の面積の約1.2倍)で国際熱帯木材機関(ITTO)の2005年の記述によれば、その内67.6%にあたる30.6万平方キロメートルが森林に覆われていて、その80%が熱帯雨林で、11%が亜高山帯林、残りが湿地林や疎林となっています。東南アジアとは近接していますが、その生物相はオーストラリアに近く、動物では哺乳類はコウモリの仲間だけで、有袋類が分布していますし、植物ではフタバガキ科の樹木が少なく、非常に多くの樹種が入り混じった森林となっています。

土地の所有権について
パプアニューギニアでは、土地については、そこに住む氏族の慣習的所有権が憲法により保証されていて、一部の国有地などを除く国土の97%が氏族による所有となっています。このため森林の開発伐採にあたっても、まず政府が土地を所有する氏族から50年間にわたる森林経営権の譲渡を受けた上で、開発企業を入札で選定し、伐採認可を与えるという制度になっています。土地所有氏族に対しては生産された木材の量に応じて利権料が支払われ、また地域住民のための道路や橋、あるいは学校や診療所といった生活基盤を整備する義務が開発企業に課されます。このように制度としては先住民の権利が保護されています。

ただし、政府による森林経営権取得の際に、ほとんどの場合土地所有氏族に対する契約内容の説明も十分されておらず、50年間もの長期にわたる経営権譲渡の契約が「事前の、十分な説明を受けた上での、自由意志による同意」に基づく契約とはなっていません。また、利権料支払いも永続的ではなく、生活基盤整備なども開発企業が約束を履行しない事例も多く、実状は土地を所有する氏族の権利が十分に保護されているとはいえません。

違法伐採
パプアニューギニアでは国内法に基づく伐採認可なしに伐採するという形での「違法伐採」は問題とされていません。問題は、伐採認可を受けた事業においても「持続的森林経営」が行われておらず、政府の定める施業規準に反する乱暴な施業により森林の減少や劣化が広範に進行し、一方でそうした規準を遵守させるための政府による監視・指導体制が予算と人員・装備の不足により機能していないことにあります。

森林減少
最新のパプアニューギニア大学などによる衛星画像解析による研究によって1972年から2002年までの30年間の間に全森林面積の約15%にあたる5万平方キロメートルの森林が失われ、約9%、2万9千平方キロメートルの森林が劣化したことが明らかになっています。消失と劣化を合わせた面積は約7万9千平方キロメートルで全森林面積の約24%、日本の九州の面積の約2倍に相当します。

木材貿易
パプアニューギニアからの丸太の輸出は年間200万から250万立米で、1990年代までは日本が6割超を占める最大の輸入国でしたが、現在は中国が最大の輸入国で2004年には全輸出量の64%にあたる129万立米を輸入し、日本の輸入量は34万立米でした。またこの国の林業はマレーシア系の伐採業者の寡占下にあり、その一つであるリンブナン・ヒジャウ社グループが林業生産の45%を占める状態にあります。


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