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中国の木材貿易(1)

改革開放政策が浸透し、経済発展が目覚しい中国は、石油や鉱物などの原材料の主要輸入国であると共に、衣料品から電化製品まで様々な工業製品の輸出大国となりました。その交易活動は先進国・途上国双方の環境、社会、経済いずれにも多大な影響を与えています。

中国は今や世界の天然資源の一大消費国であり、木材についてもその消費量は急増、加工産業も著しく発展しています。林産品の輸入については今や世界第 2 位に急上昇、産業用丸太については世界最大の輸入国となりました。原材料についてはインドネシアやマレーシアなどの東南アジア諸国やロシアなどからの輸入が拡大している一方で、かなりの部分が合板や建材、住宅部材、家具などに加工され、米国や日本などに輸出されています。輸入木材の中には生産国で違法に伐採されたものがかなり含まれていると言われており、それが製品となって日本の市場に流通していることが十分考えられます。

林産品の輸入が急増
1997 年から 2005 年の間に、中国の林産品の総輸入量は約 4,000 万立方メートルから約 1 億 3,400 万立方メートルと 3 倍に増え、中国はアメリカに次ぐ世界第 2 位の林産品輸入国となりました(1)。この背景には、①国内の林産品消費の増加、②低価格の中国製林産品に対する国際需要の増加、③中国国内の森林からの供給に増加する需要が追いつかないこと、などが要因として考えられます。

林産物輸入量

図:中国の林産品輸入量の推移(1997年~ 2005年)
出典:中国海関統計



中国の木材消費の推移は、 1998 年から 2004 年まで約 2 億立方メートル強で推移していましたが、 2005 年には 3 億立方メートル強と急増しています。そして 2015 年の予測値は 4 億立方メートル強で、今後かなりの勢いで伸びていくものと予測されます(2)。そして林産品の輸入については、丸太が大きな割合を占めています(3)

木材輸入内訳

図 中国の木材輸入の内訳
出典: Andy White et al., “ China 's Timber Product Imports by Product Type”, 2006


政府による森林保護政策「天然林保護工程」の実施( 1998 年)により、国内材の供給が急速に減りましたが、国内における需要は引き続き増えているため、近隣諸国からの木材の供給が急増し、輸入材への依存がますます強まっています。また、輸入の傾向は近年大きく変化しており、 1990 年代後半には合板を大量に輸入していましたが、現在は丸太がそれに取って代わっています。

林産品輸入内訳

図: 2007 年林産品輸入の内訳
出典:国家林業局「 2008 中国林業発展報告」


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(1) 中国海関統計
(2) 山根正伸「増える中国の木材需要と中露国境の木材貿易」
(3) Andy White et al., “ China 's Timber Product Imports by Product Type”, 2006


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